気候変動へのアクション
ユニリーバは、2030年までに自社からのCO2排出量ゼロ、2039年までに原料調達から販売までのすべての過程でCO2排出量実質ゼロをめざしています。ユニリーバ・ジャパンでは、100%再生可能エネルギーを使用しています*1。

CO2排出量実質ゼロへ
気候変動は、すでに世界各地で多くの人々の暮らしに影響を及ぼしています。このまま気候変動が進めば、海面の上昇や自然災害の増加、生態系の破壊、食糧危機などが危惧されます *2。気候危機を避けるためには、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出をゼロに近づけ、地球の平均気温の上昇を1.5℃以下に抑える必要があります。
ユニリーバは、2010年以降、世界中の自社工場からの温室効果ガスを75%削減。全世界で使用するエネルギーの51%を再生可能エネルギーに切り替えました。2020年6月には従来の目標を拡充し、次のような目標を掲げました。世界中でCO2排出量削減や脱炭素化につながる製品の開発・販売、森林伐採をしない持続可能なサプライヤーからの調達、輸送の効率化など、製品ライフサイクル全体を視野に入れて取り組みを進めています。2021年にはCOP26のプリンシパル・パートナーとして脱炭素社会に向けての提言を行いました。ユニリーバの気候変動への目標と取り組みの詳細は、グローバルウェブサイト(英語)をご覧ください。
日本では100%再生可能エネルギーを使用 *1

ユニリーバ・ジャパンは、2015年11月から、国内のすべての事業所で、グリーン電力証書・Jクレジット・非化石証書を活用し、100%再生可能エネルギーを実現しています。2016年には、主力協力工場にも取り組みを広げました。このことで、年間約5,900トンのCO2 を削減しました *3。これはユニリーバとしては世界初の取り組みです。ユニリーバ・ジャパンの工場でつくられている製品の一部には、再生可能エネルギーを使用していることの証である「グリーンパワーマーク」を表示しています。
さらに、ユニリーバ・ジャパンでは、再生可能エネルギーに100%切り替えた後も、自社工場での生産1トンあたりのエネルギー使用量を減らせるよう、生産の効率化を続けています。空圧機器メーカーとのパートナーシップのもと、省エネ診断を実施し、部品の省エネ化や設備配管からの蒸気漏れを改善したり、蛍光灯の間引きやLED照明への置き換えたりと、小さな工夫を積み重ね、電力やガスの使用量を減らしています。また、機械で空気を圧縮する際に出る排熱を回収して活用したり、洗浄水を濾過して再利用するなど、資源を有効に活用する取り組みも推進しています。
ホワイト物流:ドライバーや環境への負担を減らす
近年、運ぶモノと回数の増加や、トラックドライバー不足により、物流危機が懸念されています。2030年には運んでほしいモノの3割以上が運べなくなるともいわれています *4。トラックドライバー不足の大きな要因のひとつは、労働時間の長さや作業負担の大きさです。運転時間が長いだけではなく、出荷元や納品先での待ち時間や積み下ろし作業が負担を増やしているケースが多く見られます。また、地球環境保全の観点からは、空車走行や待機時のアイドリングの排ガスが大きな課題となっています。
ユニリーバ・ジャパンでは、トラックドライバーや物流従事者の皆さまへも地球環境へも負担の少ない、よりサステナブルな物流の実現を推進しています。2021年4月には、物流の効率化につながる発注にインセンティブを設ける「メニュープライシング」を取り入れた取引制度を導入。また、日用品・化粧品大手として初めてすべての発注を翌々日以降配送へ変更し、ゆとりをもって準備・配送できるようにしました(詳しくは左下のコラムをご覧ください)。
さらに、2023年8月からは、日用品業界共通の物流システム基盤を活用し、メーカーから卸売業に出荷情報を事前に共有することで、伝票レス・検品レスを実現していく取り組みを始めました。こうした活動は、物流の効率化、CO2排出量削減だけではなく、トラックドライバーや物流従事者の皆さまの労働環境の改善にもつながっています。
こうした先進的な取り組みを自社や直接取引のあるビジネスパートナーだけではなく、業界全体で広げていくことで、サステナブルな物流が“あたりまえ”になる社会をユニリーバ・ジャパンからつくっていきたいと考えています。