
ユニリーバ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:ジョイ・ホー、以下ユニリーバ)は、循環型社会の実現に向けて、TOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:齊藤 昌典、以下 TOPPAN)が新開発したポリオレフィン単一構成でリサイクル適性を向上させた液体用途向けスタンディングパウチを、パーソナル ビューティーケアブランド「ダヴ(DOVE)」のクリーミー泡洗顔料シリーズつめかえ用に2024年4月から順次採用します。
ポリオレフィン単一の構成の場合、PET、ナイロン、アルミに比べて物理的強度や耐熱性が低く、かつ遮光性やバリア性などの機能を付加させることも難しいことから液体用途向けのパウチへの展開は困難でした。今回、積層する各フィルムをポリオレフィンでの単一構成とするとともに、従来の製品と同等の機能を持った液体用途向けパウチの開発に成功しました。これにより、従来の複合構成のパウチに比べて、リサイクル適性の向上が期待できます。

今後、より高い強度が求められる大容量サイズのつめかえ用製品を含め、幅広い製品への応用を検討していきます。同時に、ユニリーバは、「UMILE(ユーマイル)プログラム」や「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」などを通じて使用済プラスチックパッケージを回収し、ボトルからボトルへ、フィルムパッケージからフィルムパッケージへと水平リサイクルする仕組みの構築に向けた検討もひきつづき進めていきます。ユニリーバのプラスチックに関する目標や取り組みについては、詳しくはこちらをご覧ください:https://www.unilever.co.jp/planet-and-society/approach-to-plastic/
開発の背景
持続可能な社会の実現に向けた世界的な機運の高まりを受け、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっています。日本では、2022年にプラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチックを使用する製品の3R+Renewable[a]の取り組みがこれまで以上に重要視されています。また、EUでは、2030年までにすべての包材を再利用・リサイクル可能にするという目標がかかげられるなど、各国が包装廃棄物の資源循環に取り組み始めています。パウチや袋などの軟包装は、複数の異なる素材から成るフィルムを積層した複合構成が市場の大部分を占めていますが、これらを単一素材構成にすることは、リサイクル適性を向上させる有効な手段であり、各国でポリオレフィン単一・ポリエチレン単一・ポリプロピレン単一など、さまざまなアプローチが実施されています。
ユニリーバは2025年までに「プラスチックパッケージを100%再使用可能・リサイクル可能・堆肥化可能にする」「非再生プラスチックの使用量を半減する」「販売する量よりも多くのプラスチックパッケージの回収・再生を支援する」という世界共通の目標を発表しています。どのような製品をつくるのかを決定し、素材を選定して製造する過程のみならず、消費者が使い終わった後のことまで視野に入れ、世界各地で取り組みを進めています。
TOPPANは中期経営計画の目指す姿を「Digital & Sustainable Transformation」とし、循環型社会実現への貢献を目指してパッケージ事業におけるさまざまなリサイクル関連技術の開発をすすめています。また、2023年10月より、パッケージを起点としたTOPPANグループのサステナブルブランドとして「SMARTS™(スマーツ)」を立ち上げました。パッケージで培った技術・ノウハウに、マーケティング・DX・BPOなどのリソースを掛け合わせ、バリューチェーンに沿った最適な選択肢を提供しています。
「ダヴ クリーミー泡洗顔料シリーズ つめかえ用」の製品概要
製品名:「ダヴ ビューティモイスチャー クリーミー泡洗顔料 つめかえ用」
「ダヴ ディープピュア クリーミー泡洗顔料 つめかえ用」
「ダヴ クリアリニュー クリーミー泡洗顔料 つめかえ用」
「ダヴ ニキビケア クリーミー泡洗顔料 つめかえ用」
「ダヴ センシティブマイルド クリーミー泡洗顔料 つめかえ用」
内容量:125ml
価格 :オープン価格
ダヴ ブランドページ URL:https://www.dove.com/jp/skin-care/face-wash.html
本製品に使用しているパッケージの特長
- ポリオレフィンフィルム[b]の単一構成でありながら、従来の複合構成フィルムのパッケージと同等の性能を有する。
- 最内層にポリオレフィン単一構成用に新開発した低融点・易カット・高耐衝撃性ポリエチレンフィルムを使用。
- 既存充填機での充填が可能。