ペット(PET)って?
ペットボトルの「ペット」とは何かご存じですか?実はプラスチックには、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などいろいろな種類があります。中でも飲料のボトルによく使われているのが、ポリエチレンテレフタレート(POLY ETHYLENE TEREPHTHALATE)です。英語の頭文字をとって「PET」(ペット)と呼ばれています。PETでつくられたペットボトルには、次のような特徴があります。
- とても軽く持ち運びやすい
- 透明で見た目が美しく、中身が見える
- 丈夫で落としても割れにくい
- 加工がしやすい
地球の資源は有限!再生PETという選択
ペットボトルは、飲料のほか、日用品のボトルにも広く使われています。たとえば、透明感があって美しい「ラックス ルミニーク」シリーズや「ダヴ ボディウォッシュ 発酵&ビューティー」シリーズのボトルは、ペットボトルです。これらのボトルの原料はPET、そしてPETの原料は石油です。地球上の石油は有限。使い続ければいつかはなくなってしまいます。
地球の限りある資源を大切に使いながら、プラスチックごみを減らしていきたい。そんな思いから、ユニリーバ・ジャパンは、「ラックス」「ダヴ」「クリア」などのパッケージに、2019年から順次、再生PETを使用したボトルを採用(技術的に切り替えの難しい着色剤などの添加剤を除く)。
このことで、年間約5,200万本ものペットボトルが、シャンプーやボディソープのパッケージに生まれ変わり、再び消費者の皆さまの元へ届けられています1。また、再生プラスチックは、石油からプラスチックをつくるときよりも、原料製造時のCO2排出量が少なくなります。この取り組みにより、年間約1,200トンものCO2 削減になります2 。これは25mプール約1,200個分に相当します3。
品質や使いやすさ、美しさはそのままに、よりサステナブルに
「ラックス」「ダヴ」「クリア」などのボトルには、使用済みの飲料ボトルをリサイクルした再生PETを使っています。開発にあたっては、パッケージデザインや製造のプロセスを一から見直し、再生PETを用いながらも、従来製品と変わらない品質や使いやすさ、デザインの美しさを保つことを重視しました。
飲料・食品パッケージにも使える高品質な再生PETのみを使用
再生PETは、使用済みペットボトルを回収してリサイクルし、再度、ペットボトルの原料に戻したものです。石油から新しくつくるバージンPETとは異なり、輸送・販売・使用・回収の過程でさまざまな汚れが付きます。飲料ボトルであれば、お茶やジュースが付着してしまっていることも…。
ユニリーバでパッケージに使用している再生プラスチックは、メカニカルリサイクルという方法を使用して再生をしています。これは回収された使用済みペットボトルを選別・粉砕・洗浄して表面の汚れ、異物を十分に取り除いた後に高温下にさらし、樹脂内部の汚れまでも取り除く方法です。こうして内容物や汚れを徹底的に落とし、FDA(米国食品医薬品局)やEFSA(欧州食品安全機関)などの認可を受けた原料会社からの再生PETのみを使用しています。
さらに、できあがったボトルには、機能性や安全性をテストする製品試験を徹底的に実施。消費者の皆さまに安心してお使いいただける、高品質で安全な製品を実現しています。
ボトルの色をよく見てみると…
再生PETを使用したボトルの開発で特に難しかった点はボトルの色味です。再生PETはリサイクルの過程でわずかに黄色味を帯びます。そのため、青色のボトルを作ろうとしても、下の写真のように、素材自体の色と混ざって緑に近い色になってしまいます。濃度や色味の調整を重ね、いろいろな色のボトルをつくりあげています。黄色味を帯びている点がバージンPETを使用したペットボトルと異なりますが、先述の通り、安全性には問題ありませんので、安心してご使用ください。
長く、繰り返し使うという選択
地球の資源を大切に使い、プラスチックごみを減らすためには、リサイクルだけではなく、そもそも使うプラスチックの量を減らす(リデュース)、いまあるものを繰り返し使うこと(リユース)も大切です。ユニリーバのシャンプーやコンディショナー、ボディソープなどで使用しているペットボトルと、飲料のペットボトルを比べてみてください。飲料ボトルよりも厚く、丈夫に作られているのが分かるはずです。これは、お風呂場で長い間、何度も使用できるように設計をされているからです。
ユニリーバ製品の多くは、ボトル製品とともにつめかえ用製品もご用意しています。つめかえ用製品を使うことで、プラスチックの使用量をボトル本体に比べ約80~90%削減でき、さらに1本のボトルを何度も使用できます。ユニリーバのつめかえ用製品の裏面には『こうしたら長く衛生的に使えますよ』という『つめかえ方』も記載されています。
ユニリーバのプラスチックについての目標や取り組みについては、プラスチックの取り組みのセクションも合わせてご覧ください。
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