国連の持続可能な開発目標(SDGs)
SDGsはよりよい世界をつくるにあたり、またとない機会です。ユニリーバの企業規模と事業展開地域を鑑みると、これに貢献できると共に、これにより恩恵を受けることも可能です。

世界に対するアクションプラン
ビジネスは社会に貢献するものでなければなりません。しかし、今日の資本主義では多くの人が見捨てられています。持てる者と持たざる者の差は拡大しています。地球は厳しい状況下にあり、各種機関に対する信頼は低いままです。
よりインクルーシブな形態の資本主義がどうしても必要であると多くの人が訴えています。
ユニリーバはこの意見に賛同します。私たちは貧困や飢餓、気候変動が存在する世界ではビジネスの成功を長期的に達成することはできないと信じています。ですが、現行システムを再構築するにあたり、ビジネスは真の意味で役立つことができるのでしょうか?ユニリーバは「できる」と思っています。
国連で2015年に定められた持続可能な開発目標(SDGs)は、この変化を牽引する最も適切な手段です。SDGsは2030年に向けた地球と社会のアクションプランを示しています。貧困、飢餓、気候変動など人類の生存に関わる中心的な課題と、ジェンダー平等、安全な水とトイレ、つくる責任・つかう責任など持続可能な開発目標に取り組むのです。
スポットライト

初めから終わりまでの一貫した取り組み
ユニリーバはSDGsの進展に貢献し、当社のビジネス、ならびに世界における戦略的重要性を認識しており、達成に向けた支援を約束します。
2012年: ユニリーバのポール・ポールマン前CEOが国連の「ポスト2015年開発アジェンダに関する事務総長有識者ハイレベル・パネル」の一員を務め、ビジネス界の意見が反映されるよう努めました。
2014年: ユニリーバは「ポスト2015ビジネス・マニフェスト」を策定し、国際的な企業20社超の承認を得ました。これは、ビジネス界がSDGsの達成を支援するための実質的な能力を強化するというビジョンを掲げています。
2015年: 国連総会で17の持続可能な開発目標(SDGs)を含む「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
2016年: ポール・ポールマン前CEOが国連グローバル目標の事務総長アドボカシー・グループの一員となりました。
2017年: 2016年にユニリーバが他企業と共同で立ち上げたBusiness & Sustainable Development Commission(BSDC)は翌年、ビジネスにおけるSDGs達成に必要な行動例を挙げたBetter Business, Better World (PDF - 5.8MB)と題した影響力のあるレポートを集大成として発表しました。
2018年: バングラデシュでのSDGs達成を特に支援するため、国連開発計画(UNDP)との協力提携を結びました。SDG6の安全な水とトイレを達成すべく、ピュアイットブランドを重点的に拡大し、バングラデシュの人々に安全な飲み水を提供するにあたり支援を実施します。
ビジネスを変える。ビジネスのやり方を変える
ユニリーバのビジネスモデルでは、地球と社会が繁栄するものでなければならないと長年にわたり認識してきました。だからこそ、SDGsが制定されるかなり前の2010年にユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)を制定したのです。これは持続的な成長を遂げるための青写真であり、資源がますます限られていく、極めて不公平な世界における課題とチャンスへの対応を記しています。
新しい方法でビジネスを遂行するにあたってのビジョンは、社会と地球に役立ちつつ、成長するというものです。各ブランドを活性化しつつ、どの国でも有益な社会的影響を与え、当社の環境フットプリントを削減すべく、USLPはユニリーバのスケールと影響力を活用し、よりよい世界を創る牽引力となります。

またとない機会
SDGsを達成することはグローバル経済にとって、そして一般的にはビジネスにとっても良いことであるとユニリーバは固く信じています。この変遷が生み出すチャンスは巨大なものであり、市場機会は最大で年間12兆米ドル規模、また2030年までに最大3億8,000万人規模の新規雇用を生み出すと試算されています。Business & Sustainable Development Commission(BSDC)による(PDF | 6MB)
企業は社会的変革と事業成長のけん引役としてSDGsを取り入れるというまたとない機会を迎えています。システムの変化やSDGsを達成するにあたり必要とされるインクルーシブな資本主義の流れに乗り遅れれば、ビジネスを遂行する際のコストと不確実性はますます大きくなるでしょう。その一方、システムを変化させるために数多くの企業が結束すれば、止められないほどの力となるのです。
これは簡単ではないと予測しています。変化は常に容易ではありません。ユニリーバが変化を十分起こしたとも言いません。ですが、その道半ばにはいます。そして多くの企業もユニリーバと同様、SDGsの提示するチャンスを追究したいと思っています。栄養、公衆衛生、衛生状態、気候変動などの課題に対応するユニリーバのリソースを活用して、短期的・長期的な利益を株主と社会の双方にもたらします。
2030年へのあゆみに向けたパートナーシップ
ゴールを達成し、その恩恵を享受するには我々自らが変革に取り掛からなければならないと思っています。USLPはユニリーバのビジネスの変化を牽引します。USLPのゴールの多くはSDGsと緊密な関係があることから、USLPの活動はSDGsに貢献することにもなります。ユニリーバのサステナブル・リビング・レポートではどの項目で緊密な関係があるのか、そしてどの分野で大きく貢献しているかがわかります。
同時に、一つの会社だけの行動ではSDGsのビジョンを達成するために必要なシステムの変化を引き起こすことはできない、ということをユニリーバは理解しています。だからこそ、貧困、不平等、環境に関する課題に取り組むべく、ユニリーバはUSLPに加え、現行のビジネスモデルを変革するためにローカルやグローバル規模でパートナーシップを締結しています。
「SDGsは17の独立したゴールではありません。17の項目それぞれが互いに関係しあうゴールを示した普遍的なアジェンダなのです。ある項目の進歩は別の項目の状況に左右されることもありますが、別の項目の進捗を推し進めることもあるのです。互いに関係するゴールであるからこそ、互いに関係するアプローチが必要なのです」
アドボカシー・アンド・パートナーシップ グローバル・バイス・プレジデント レベッカ・マーモット
国連のグローバル目標
ユニリーバは2017年にUSLPの9つの柱をSDGsの各項目にマッピングしたところ、そのうち14項目で直接的な強い関係性を認めました。これらの項目に関するユニリーバの行動についての詳細はサステナブル・リビング・レポートにて紹介しています。完全を期すために、SDGsの全項目に対するユニリーバの姿勢を以下に示します。